iPad Pro用のグラフ作成アプリ「Desmos Graphing Calculator」の使い方メモ【その1】

昨年4月より、新規事業開発の仕事を任されてからは、情報収集に現場に足を運んだり、お客様と直接話をする機会が増えた。すると、議事メモを紙媒体で取っていると効率悪いなぁ…とか、お客様に資料を見せるのにいちいちPC開くの面倒だなぁ…とか、色々あってiPad Pro 11インチ+Smart Keyboard+Apple Pencilを購入した。

今までは、半田ゴテ、顕微鏡、そして電子部品等々が転がる実験デスク横に常にノートPCを開いていたので、ちょっとデータをグラフで可視化したい、数式をグラフで可視化したい、みたいな時にはGnuplotでチャチャっと描いていたので、今度はiPadでもそういうことをしたいなぁというニーズが湧いてきた。

Desmos Graphing Calculatorというのが何となく良さそうだったので、その使い方のメモ。結論としては、まぁまぁ良さそうだし、電気回路なんかでも過渡応答の可視化なんかにも便利。

 

アプリのインストール

App Storeで、検索画面に「Desmos Graphing Calculator」と入れればすぐ出てくるのでポチってインストールする。

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Desmos Graphing Calculator

無事正常にインストール出来れいれば、Appを立ち上げれば以下のような画面となる。

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起動時の画面

数式を指定してグラフを描く

 では早速、数式を指定してグラフを描いてみる。数式は、画面左の箇所に入力することが出来る。下の画像では、「1」のところにText入力のカーソルがアクティブになっている状態。

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数式の入力箇所

早速数式を入力してみる。せっかくなので、先ほどネットサーフィンをしていたら見かけた「1.01と0.99の法則」とやらを可視化してみる。継続することの大切さを表したもので、1.01は毎日の少しずつ前に進んでいることを意味しており、0.99は現状に満足して成長するためのアクションが出来ていない状態を指す。

数式は、y=axのような形で記入する。基本的には、Excelとかと同じような感覚で入力できる。例えば、四則演算は「+、-、*、/」で、分数も「/」を入れればOK、累乗は「^」、対数なんかも「log()、ln()」と表記すれば良い。

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数式の入力

1.01のx乗の関数と、0.99のx乗の関数を入力すると、それぞれが自動的にグラフ化されている。

ちょっと見辛いので、見たい箇所を強調できるように軸を触ってみる。ちなみに、指1本でスライドすれば左右上下は動かせるし、指2本でワイプすれば拡大も縮小もできるが、ここではちゃんと軸の範囲などを数値で指定してみる。右上のいかにも設定しそうなマークをクリックすると、軸設定のタブが展開される。x軸およびy軸のチェックボックス横のText欄にはラベルを入れることが出来るので、今回はx軸を日数: date、y軸をA.U.としておいた。そして、x軸の数値範囲を-10〜365とし、y軸範囲を-10〜40と設定してみる。

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軸の設定

すると、以下のように軸範囲が変更され見たい範囲が強調できた。

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軸設定したグラフ

ちなみに、1.01と0.99の法則を上述した文字で見るとよくわからないが、1年間毎日少しずつでも成長するのと退化するのでは、グラフのように大きな差になる、みたいな話。これは本質ではないので置いておいて…

とりあえず、自分で数式を入力してグラフを可視化することは簡単にできることはわかった。ちなみに、以下図のように、三角関数の位相をスライダーバーで動的に変えれるようにしたり、それを極座標系で表したり、何だか色々できるっぽいが、それはまた別記事で書くことにする。

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三角関数の位相の動的変化

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極座標表示

使い心地の感想

まだ簡単なグラフしか作成していないが、ぼちぼちな使い心地。サクッと簡単な関数をグラフ化してみてみるぐらいなら良さそうな感じ。

最近は売上予測や営業利益の累損などを時系列でシミュレーションしたり、主にビジネスのファイナンシャルモデルの可視化に使っているが、電気回路的にもRC回路の過渡応答とか、色々使えるはず〜。ちなみに、過渡応答のグラフは以下のような感じ。RやCを動的に変えれて、任意の時間tでの値をラベルとして表示している。

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RC回路の過渡応答グラフ

その2では、もう少し詳しく色んなことを書く予定。。。つもり。。。