1歳の娘のおもちゃが壊れたので分解したら衝撃的な超ローコスト回路だった

筆者には1歳になったばかりの娘がいる.この娘がゲームセンターで手に入れたおもちゃで遊んでいた(というより口に入れてヨダレまみれにしていた)ら壊れてしまったので分解してみた.するとなんとまぁ衝撃的な回路で,危ないなぁという感じると同時に,これは中国と価格競争しても勝てないなぁ・・・と感じるようなものだった.

ゲームセンターで手に入れたおもちゃが壊れた

娘が生まれたぐらいの時に,ゲームセンターで手に入れたおもちゃがあった.そのおもちゃは,1歳になったばかりの娘のちょうど手のひらサイズの球体で,球体の中にはLEDが仕込まれていて,スライドスイッチでON/OFFできる仕組みであった.

娘も,ちょうどいいサイズ感であったことと,LEDがキラキラしているのが気に入って,いつも手にもって遊んでいた.というより,口に入れようとしていつもヨダレまみれになっていた.

そんなある日,ヨダレがおもちゃの内部に染み込んでしまったのか,スライドスイッチの状態にかかわらずLEDがONしたままの状態となってしまったので,これは危ないなぁとうことで分解してみることにした.

分解したおもちゃの中身は衝撃的

樹脂筐体をこじ開けてみると・・・以下の写真のような回路が露になった.

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分解したおもちゃの内部

ゲームセンターの景品のため,可能な限りの低コスト化が実施されているとは思っていたが,ここまでとは.この回路のポイントは,以下のとおりである.

  • 基板というものは存在せず電子部品のみ(電池・LED・スライドスイッチ)で構成されている.
  • 電子部品間の接続は半田すら使用されておらず,ペンチか何かで足を曲げて接触させているのみである.
  • 今回の故障は,おそらく液体(ヨダレ)がスライドスイッチの足に到達し短絡したことが原因である.
  • 安全に関する保護回路などは当然のようになく,電池の両極が短絡する可能性も十分にあり,子どもが口に入れて遊んだりしては大変危険なものである.

基板なんてないだろうなぁとは思っていたが,まさか半田付けも一切なされていないとは筆者にとっては衝撃的であった.師匠に聞いてみると,こういうのはよくあるとのことで,世の中には危ない物が多く出回っているんだと実感した次第である.

まとめ

ゲームセンターなどで簡単にGETできるおもちゃは,簡単にGETされても利益が出るように回路設計や部品の選定が行われている(むしろ設計行為は無いといった方が良い?).そのような場合,おもちゃの機能が実現できていればOKで,品質や安全性というのは疎かにされている可能性もある(されていない場合もあるだろうが…).娘はまだ口に何でも入れてしまうような年齢であることから,今回のおもちゃでは電池の両極が短絡し発熱や発煙,ガスの発生や液漏れなども最悪考えられるものであった.娘が何でも口に入れないようにしっかりと見守るのは大前提であるが,おもちゃとして与えるものには安全性という観点で十分に注意を払いたい.

 

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